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ザウバーCEO、開発資金不足は「残念なこと」

2012年04月06日(金)12:25 pm

2012年仕様の新車がF1のトップチームに迫る戦闘力を秘めていることを知ったザウバーは、より多くの資金を獲得するためにレースを戦うことになりそうだ。

開幕戦オーストラリアGP、先の第2戦マレーシアGPと目覚ましいパフォーマンスを見せつけたザウバーは、極めて順調なシーズンの序盤戦を迎えている。だが、F1で世界タイトルを掛けて戦うのに必要なのは、初期段階で優れたクルマではなく、長いシーズンを通してクルマの競争力を向上させるための開発を継続させることが可能なチームの力だ。

1993年に大手メーカーからの支援がない独立系のチームとしてF1参戦を開始したザウバー、2006年にドイツの大手自動車メーカーBMWによって買収され、一時期はBMWザウバーの名でF1にエントリーしていた。だが、BMWは2009年を最後にF1から撤退し、2010年からは再び独立系のチームとなった。

『O Estado de S. Paulo(オ・エスタド・ジ・サンパウロ)』紙によると、今シーズン注目株のザウバーだが、チームCEOであるモニシャ・カルテンボーンは自身のチームがフェラーリやマクラーレン、メルセデスAMG、そしてレッドブルといったトップチームたちと渡り合うことはできないと認めている。

「残念なことです」とカルテンボーンは語り、「十分なポテンシャルを披露することができたら、いくつかの会社が私たちのプロジェクトに投資する決断をくだしてくれることでしょう」と続けた。なお、同紙はザウバーの今年の予算は8,000万ユーロ(約86億4,000万円)と予想している。それに引き換え、トップ4チームはいずれも年間予算が2億2,000万ユーロ(約237億6,000万円)以上であると考えられている。

カルテンボーンは最近F1の公式サイトで、ザウバーはF1の予算制限案を支持する考えであると語った。この予算制限案は、数年前にトップチームとFIA(国際自動車連盟)の前会長であるマックス・モズレーとの間に政治的な軋轢(あつれき)を生じさせる原因となった案件だ。

「私たちは高い目標を掲げています。その達成のためには、十分な財源が必要です。ですので、私たちは現在のスポンサーの状況には満足していないと公言しているのです」と、カルテンボーンは述べた。

「それらのことに関しては、まだまだ努力をしなければなりません。財源が多ければ多いほど開発を進めることができ、その結果がコース上で表れるのです。これまでを振り返って見ても、私たちが本当にやりたいことをやるためには資金が常に不足していると、それは私が以前から言っています。その(目標と予算の)差が大きい時もあるし、小さい時もある・・・その差異の大きさが議題の的なのです」と付け加えた。

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