キミ・ライコネン(ロータス)について、2年ぶりに復帰したF1への適応ぶりに2人の元F1チャンピオンから称賛の声が上がっている。
ライコネンは2007年にフェラーリでF1チャンピオンになったが、2009年末で契約を1年切り上げてF1から引退。その後2年間は、WRC(世界ラリー選手権)を中心に活動していた。
70年代から80年代にかけてF1で3度のチャンピオンに輝いたニキ・ラウダは、率直な物言いで有名だ。そのラウダが、シーズン序盤2戦におけるライコネンの走りについて、F1から「まったく離れていなかったかのようだ」と称賛したとドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌が伝えた。
70年代に2度F1チャンピオンに輝いたブラジルの伝説的ドライバー、エマーソン・フィッティパルディも、ラウダと同じ意見だ。
「キミがベストの走りを取り戻すのに、まったく時間がかからなかったので驚いている」
「ミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)も今年は好調だが、リズムを取り戻すのに2年かかった。キミは最初のテストから乗れていた」とフィッティパルディはつけ加えた。
一方、ライコネンのチームメート、ロメ・グロジャンに対してフィッティパルディは、助言の言葉を贈った。グロジャンは予選では好調で、開幕戦オーストラリアGPでは3番グリッドを獲得。しかし、オーストラリアGPではパストール・マルドナード(ウィリアムズ)と、続くマレーシアGPではシューマッハと接触し、いずれも1周目でのリタイアに終わっている。
「どんなドライバーにも、中でも若いドライバーには特に伝えたい助言だ。最初に必要なのは完走すること。そうすれば、最初にゴールする可能性も出てくる」とフィッティパルディは語った