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ピレリ「コンパウンド間の性能差を縮小させる方針が接戦を演出した」

2012年03月27日(火)9:14 am

マレーシアGP決勝は、大雨による中断の末、レース終盤にタイヤ戦略の分かれたフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)とセルジオ・ペレス(ザウバー)による白熱の優勝争いが繰り広げられた。タイヤサプライヤーのピレリは、コンパウンド間の性能差を縮小させる方針が、接戦を演出することを示すものだったと分析する。以下、ピレリジャパンのプレスリリース。

2012年3月25日、セパン
フェラーリのフェルナンド・アロンソは、ピレリの4種類のコンパウンド中3種類(Cinturatoブルー・ウェット、Cituratoグリーン・インターミディエイト、P Zeroホワイト・ミディアム)を使用して、雨に見舞われたマレーシアGPで勝利し、ドライバーズ選手権のトップに立ちました。キャリアベストの2位を獲得したザウバーのセルジオ・ペレスにとっても、タイヤ戦略が鍵となりました。

スタート前の強い雨のため、HRTの2台を除くすべてのドライバーは、Cinturatoグリーン・インターミディエイトタイヤでスタートしました。わずか1周後、雨がさらに強くなり、ペレスはピットインしてフルウェットタイヤに交換しました。この作戦が彼のベストリザルトの基盤となりました。

8周目、レースが豪雨によって中断となった時、早い段階でタイヤ交換を終えていたペレスは3位に浮上していました。リスタートは、セーフティカー先導で行われ、ルールに従い、すべてのドライバーはフルウェットタイヤでレースを再開しました。トラックがドライになるにつれて、上位勢はインターミディエイトタイヤへと交換し、その中でもペレスは、一時は初の首位に立ちましたが、後にアロンソにとらえられました。

赤旗中断の前にも、既に多様な戦略が展開されていました。フルウェットでスタートしたHRTの戦略は、レース中断時点で、ナレイン・カーティケヤンを10位に浮上させました。HRTにとって、初めてのポイント圏内での走行となりました。対照的に、トロ・ロッソのジャン・エリック・ベルニュは、赤旗中断までインターミディエイトタイヤで走行し続け、大量の水しぶきや水たまりにもかかわらず、7位の座を守ったことにより、ピレリのCinturatoグリーンの適応性の高さを証明しました。リスタート直後、ルーキードライバーのシャルル・ピックが一時8位となり、マルシャもポイント圏内走行を実現しました。

37周目、トロ・ロッソのダニエル・リカルドが、最初にスリックタイヤのP Zeroホワイト・ミディアムタイヤへ交換しました。その3周後、アロンソは、自身の28勝目を確実なものにする、ミディアムタイヤへの交換を行いました。

レースのファステストラップは、ロータスのキミ・ライコネンが、P Zeroシルバー・ハードタイヤを使用して、ラスト3周時点で記録しました。レースの最長スティントは、Cinturatoグリーン・インターミディエイトタイヤによる27周で、ルイス・ハミルトン(マクラーレン)、キミ・ライコネン(ロータス)、小林可夢偉(ザウバー)による走行でした。

ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「今日のレースは、同じく雨による中断となった、昨年のカナダを思い起こさせるものでした。今回もまた、雨は、興味深い状況と、アロンソやペレスによる卓越したパフォーマンスを創出しました。リスタート後、ドライバーにとって重要なことは、複雑なコンディション下で素晴らしい汎用性を見せてくれたインターミディエイトタイヤを、作動温度領域内にマネージすることでした。トップ2は、全く異なる戦略を採りました」

「最終スティントにおいて、アロンソはミディアムタイヤを、ペレスはハードタイヤを使用したのです。これは、コンパウンド間の性能差を縮小させるわれわれの方針が接戦を演出することを示すものです。また、自己ベストの6位を獲得したブルーノ・セナを祝福したいと思います」

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