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ピレリ、マレーシアでは両コンパウンドのタイム差1秒以内を目標に

2012年03月20日(火)21:12 pm

2012年F1の第2戦マレーシアGPにタイヤサプライヤーのピレリは、最も硬いハードと、それよりも1段階軟らかいミディアムのコンパウンドを投入。目標は、両コンパウンド間のタイム差を1周あたり1秒以内にすることだという。以下、ピレリジャパンのプレスリリース。

2012年3月20日、ミラノ

2012年マレーシアGP: 2012年3月23-25日 セパン

グランプリ概要:
ピレリのF1タイヤレンジの中で、最もハードで耐久性の高い2012年型P Zeroシルバー・ハードタイヤが、マレーシアGPでデビューします。マレーシアGPは、しばしば高い温度や豪雨などの極端な天候状態によって、タイヤの極限が試されるレースです。

セパン・サーキットは、長い2本のストレートと、トラクションが試されるいくつかのヘアピンコーナーがある、タイヤにとって厳しい、粗い路面が特徴です。

このようなエクストリームな要求を持つセパンには、P Zeroシルバーが理想的です。このタイヤの持つ優れた耐久性は、最近ローンチされた乗用車用P Zeroシルバー・タイヤへ受け継がれています。

マレーシアGPには、P Zeroシルバー・ハードとともに、オーストラリアGPでも使用されたP Zeroホワイト・ミディアムタイヤが選択されています。この組み合わせは、マレーシアにおける幅広いコンディションをカバーするのに理想的です。赤道のわずか北に位置するサーキットの特徴である豪雨に対応するため、Cinturatoグリーン・インターミディエイトとCinturatoブルー・フルウェットタイヤも準備されています。雨が降らない場合でも、約80%もある湿度は、ドライバーにとって肉体的に厳しい条件となります。

マレーシアの特性によるタイヤ摩耗の激しさは、ピットストップ回数を増加させる可能性があります。昨年の優勝者の戦略は、3ストップ作戦でした。しかし、今年のピレリのコンパウンドは、よりソフトで、より速くなっています。今週末、マレーシアで見られる新型ハードコンパウンドは、常に進化するP Zeroの性能を持ち、2011年のミディアムコンパウンドと非常に近い特性を持っています。

ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「マレーシアは、シーズン中最もチャレンジングなレースの一つです。それは、サーキットの特性と天候によるものです。路面温度は50℃ほどと予測されており、今回もオーストラリアと同様のコンパウンド間の性能差が見られるでしょう。われわれの目標は、2つのコンパウンド間の性能差をラップあたり1秒以内とすることです」

「マレーシアは、オーバーテイクのチャンスが多いので、意図的なデグラデーションによってオーバーテイク機会を創出するよう設計されたP Zeroの特性にフィットするレースとなるはずです。タイヤ戦略としては、特にスティント開始時のタイヤに対するケアが重要になるでしょう。昨年は、最終ラップまで表彰台争いが繰り広げられました。われわれの今年の目的は、スリリングな開幕となった先週末のオーストラリアに続いて、より接近したレースを演出することです」

ドライバーのコメント ロメ・グロジャン (ロータスF1チーム):
「セパンは、チャレンジングで大好きなサーキットなんだ。2008年のGP2アジアシリーズで走ったけど、とても良かったよ。広くて、流れるようなコーナーとドライビングが楽しめる起伏が多いサーキットだね。最終コーナーはトリッキーだけど、とにかくここではすべてを楽しめるんだ。僕らがオーストラリアで見せたポテンシャルを生かせることを楽しみにしているよ」

「2010年、ピレリがF1に復帰する準備をしていたころ、僕はテストドライバーとして彼らと共同作業をしていたんだ。それは、僕にとって、再びF1マシンをドライブできて、タイヤのことを学べるという、それまでの経験とは異なる素晴らしい機会だった。僕の目標はレースに復帰することで、今年はそれを達成することができた。ピレリとの経験が助けになったと思っているよ。本当にいろんなことがあった。僕が学んだことは、決して夢をあきらめちゃいけないということだ」

テクニカルノート:
・マレーシアの路面はグリップが高いものの、路面に乗ったラバーが豪雨によって洗い流されてしまうことが多く、各セッションの開始時点は、しばしば「グリーン」な状態になる。

・マレーシアでは、左側のタイヤの負担が大きい。特に、トラクションがかかる際の左リアタイヤの負荷が高く、3Gの横荷重によって、内側のエッジの温度は130℃まで上昇する。

・セパン・サーキットは、一周5.543km で、レースは56 周、距離にして310.408kmで争われる。サーキットは、以前はジャングルだった場所に1999 年に開設された。

・2007年に再舗装されたため、あまりバンピーではない。多様なコーナーは、ミディアム・ダウンフォースのセットアップを必要とする。コースレイアウトは、ピレリが最も多くテストを行うサーキットの一つであるバルセロナに似ている。

昨年、ピレリは、ハードコンパウンドとソフトコンパウンドを選択。コンパウンド間の差は、ラップあたり約1.2 秒だった。今年は、差が縮小すると考えられる。

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