マルシャ(旧ヴァージン)の2012年型車MR01が、ついて衝突時の安全性を確認するクラッシュテストに合格。これにより、来週末にメルボルンで開催される今季の開幕戦にマルシャも参戦することが可能となった。
今シーズンから変更されたルールにより、各チームの新車は事前にF1を統括するFIA(国際自動車連盟)によって義務付けられているクラッシュテストの項目すべてに合格しなければシーズン前テストにも参加が許されないことになっていた。しかし、マルシャの新車はこれまで何度かクラッシュテストに臨んだものの合格することができず、シーズン開幕前のテストでは新車を走らせることができなかった。
しかしマルシャは、まだすべてのクラッシュテストに合格していなかったが、5日(月)から2日間にわたってサーキットでデビュー走行を行っている。これは、撮影を目的としてデモンストレーション用のピレリタイヤを装着した形であれば限定的範囲で走行が認められるという、ルールの抜け道を利用してのものだった。
そして6日(火)の夜、マルシャはついにすべてのクラッシュテストに合格したと発表した。
かつてルノーF1でエンジニアリングディレクターを務め、現在はマルシャで技術コンサルタントを務めるパット・シモンズは、この件について次のようにコメントしている。
「チームにとって数週間にわたる挑戦となったが、FIA監視のもとで行われるクラッシュテストで最後のハードルを越えることができ、うれしく思っている。われわれは今日合格した」
「(ほかのチームに)追いつくため、やるべきことがたくさんあるものの、すべてが一層前向きな軌道に戻ってこられたという事実を心強く思っている」