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F1バルセロナテスト、各チームがタイヤ戦略をテスト

2012年03月01日(木)21:48 pm

バルセロナで1日(木)から4日間、今季F1の開幕前最後となるテストが行われる。各チームとも、ここで開幕向けてタイヤ戦略のテストを行う。以下、ピレリジャパンのプレスリリース。

2012年2月29日、ミラノ
ピレリにとって2年目となるF1シーズンの開幕を告げるオーストラリアGPまであと2週間と迫る中、各チームは、3月1日~4日の4日間、バルセロナで行われる2012年型タイヤのシーズン前最終テストに着手しています。

今回のテストは、開幕戦前にマシンとタイヤのパッケージを完成させる最後の機会となるため、シーズンにおいて最も重要なテストの一つとされています。チームにとっては、彼らの新型マシンに装着したピレリタイヤの動作を正確に理解することが短期的なキーポイントとなるでしょう。

また、F1の開発は、長期的に、ノンストップで進められるため、シーズンが進むにつれて、マシンはかなり変化していきます。多くのチームは、シーズンを通して、最大でラップ当たり2秒と同等の改善を行うため、オーストラリアで最速だったマシンが、シーズン終了時に最速であるとは限りません。この開発のペースについて行くことが、ピレリにとっての一つのチャレンジとなります。

例えば、新しいフロントウイングのような新型パーツの導入は、マシンにかかる荷重が、これまでと異なる個所へシフトするため、常にタイヤの動作に大きな影響を与えます。したがって、開幕前に広範囲の要素を検証するタイヤテストが非常に重要になります。前回バルセロナで行われた作業が、再度主要な焦点となります。大半のチームは、2012年型マシンの最初の仕様決定に専念しているため、最新の修正がタイヤにどのように作用するのかを理解することは重要です。

同時に、開幕前のテストにおいては、特にタイヤ戦略に関して、チームはフルの潜在能力を公表したがりません。それはライバルに大きなアドバンテージを与えてしまうためです。これまでヘレスとバルセロナで行われた8日間のテストで、8人の異なるドライバーが最速タイムを記録していますが、このことは、具体的な結論を導き出すのがいかに難しいかを示しています。

各チームは、これまで、Cinturatoグリーン・インターミディエイトとCinturatoブルー・ウェットを除くすべてのコンパウンドを使用して、全チームの総走行距離にして32,000km以上のテストを完了しています。

開幕3戦に選択されているP Zeroホワイト・ミディアムタイヤ(オーストラリアと中国ではP Zeroイエロー・ソフトと、マレーシアではP Zeroシルバー・ハードとの組み合わせ)は、最終テストで最も多く選択されています。ピレリは、114セットのミディアムタイヤ、94セットのソフトタイヤ、69セットのハードタイヤ、38セットのP Zeroレッド・スーパーソフトタイヤをバルセロナへ持ち込みます。雨天に備えて、31セットのインターミディエイトタイヤと14セットのフルウェットタイヤも用意されています。

つまり、最終テスト用に360セットのタイヤが供給されることになります。ヘレスの第1回テストでは181セット、先週のバルセロナの第2回テストでは257セットが使用されました。各チームは、テスト用にマシンあたり年間100セットのタイヤを使用することができます。テストは今週のバルセロナと、開幕後5月のムジェロでの2回が残されるのみです。中にはテストされていない新型マシンもありますが、チームはこれまでに合計で438セットを使用しています。

また、各チームは、前のテストで未使用のタイヤを今回に持ち越して使用することができます。したがって、チームが開幕前の準備を完成させなければいけない今回のテストでは、実際に使用できるタイヤ数はさらに多くなります。大半のチームが、平均してチームあたり3セットずつとなる、合計36セットずつのインターミディエイトとウェットを今回に持ち越しています。

バルセロナは、1周4.655kmの中に多様なスピードとコーナーを含むことと、過去に大量のデータがカタロニア・サーキット上で蓄積されていることから、新型タイヤのテスト地として最も効果的な場所の一つです。各チームは、これまで、空力開発に重点を置いてきましたが、グランプリが間近に迫った今、レースシミュレーションと戦略にフォーカスすることが予想されます。

ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリー
「おそらく、各チームは、新型マシンの開発からレースへ向けた準備へとフォーカスを切り替え、開幕3戦で使用するタイヤをテストするでしょう。再度、われわれは、カタロニア・サーキットを走行する2012年型マシンの仕様に沿って設計された全種類のタイヤをテスト用に準備しています」

「これまでに、大量のデータを収集し、ドライバーからは非常にポジティブな第一印象の報告を受けています。したがって、今週は、われわれの調査結果を検証し、シーズンへ向けて重要となるデータを蓄積することができるでしょう」

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