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2012年のF1、接近戦を予想するF1関係者

2012年02月25日(土)18:29 pm

いよいよシーズン前のテストが本格的に始まり、各チームが別々のプログラムで走行を重ねている。そんな中で明確な勢力図を描き出すことは難しいが、2012年のF1はかつてないほど競争が激しくなりそうなことは確かだ。

今年から昨年までのコスワース製エンジンからルノー製エンジンに切り替えたウィリアムズのパストール・マルドナードがバルセロナ合同テスト3日目の最速タイムを記録したその日、ジェンソン・バトン(マクラーレン)は「競争力が高そうなクルマは、たくさんあるみたいだね」と語った。

今回の合同テストの序盤は、フォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグが全体のペースメーカー的な存在であった。これを受け、メルセデスAMGのモータースポーツ責任者を務めるノルベルト・ハウグは『Bild(ビルド)』紙に対し「すごいことだね」と驚きをもらした。ディフェンディング・チャンピオンのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)も同様に驚いていたようで、「これは予想外だ」とハウグの意見に同調していた。

そのヒュルケンベルグは「テストでチャンピオンになってもしょうがないよ。それにしたって、僕の調子はいいよ」と微笑んだ。

ベッテルは『Kleine Zeitung(クライネ・ツァイトゥング)』紙に「今年は何もかもが接近しているね」と述べた。ベッテルのチームメートのマーク・ウェバー(レッドブル)もレッドブルが新車RB8のペース改善に取り組み続けることは「当然のことだ」と認めている。

『Die Welt(ディー・ヴェルト)』紙によると、ベッテルは「ほとんどの競合チームの実力を予想するのは難しい。まぁ、毎年のことだけどね」とも語っていたという。

ベッテルは燃料の搭載量やタイヤの状態、それに異なるプログラムや新車開発へのアプローチを踏まえて考えを巡らせているようだ。さらに、中にはわざと遅く走ったり、逆に飛ばして走っているチームも存在している可能性もある。

ウィリアムズやマクラーレンといった名門チームで走り、レッドブルの黎明期(れいめいき)を支えた元F1ドライバーのデビッド・クルサードは「テストでの単純なトップタイムの比較に注意を払ったことはない。しかし、ロングランになると徐々に勢力図が見えてくる」と指摘している。

ウィリアムズのエンジニアのマーク・ギランは『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に「まるで全チームの実力差が一気に縮まったように感じるよ。厳しい戦いになるだろうね」と現状を伝えている。

クルサードはギランの意見に賛成しつつ、「レッドブルは比較的安定しているみたいだね。マクラーレンとメルセデスAMGの力関係はこれまでよりも接近するかもしれない。フェラーリに関してはよく分からないが、彼らを度外視することはできない。もう少し様子を見てみよう。3週間後の開幕戦で全てが分かるさ」と『RIA Novosti(ロシア・ノーボスチ通信社)』にこれまでのテストから受けた印象を述べた。

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