ジャン・エリック・ベルニュ(トロ・ロッソ)が、2012年はガレージ内での緊張感を最低限に抑えたいようだ。
今週、トロ・ロッソのオーナーであるディートリッヒ・マテシッツが、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)の将来のチームメートについて言及し、マーク・ウェバー(レッドブル)との今季の契約が満了した後は、「われわれのジュニアドライバーのうちのひとりを昇格させるのが第一の目標だ」と認めている。
2011年限りでセバスチャン・ブエミとハイメ・アルグエルスアリを放出した今、レッドブルのための若手養成チームとして位置づけられるトロ・ロッソにおいて、レッドブルのドライバーへ昇格する可能性が最も高いと考えられているのが、フランス人ルーキードライバーのベルニュと、昨年HRTからデビューを飾ったオーストラリア人ドライバーのダニエル・リチャルドのふたりだ。
先週、スペインのヘレス・サーキットで行われたシーズン前テストで、トロ・ロッソは新車STR7を投入し、両ドライバーによる興味深い戦いが開始された。
4日間のヘレステストでは、リチャルドが最速ラップタイムでわずかに上回っていたものの、ベルニュとの差は100分の1秒しか離れていなかった。
ベルニュは、レッドブルのシートを獲得するチャンスが巡ってきたことについて、ラジオ局『RMC』に対して「大きな賭け」であることを認めながら、次のように語っている。
「そんなに張りつめた感じはなかったよ。やらなければいけない仕事のことを考えるときには、余計な考えは忘れないとね。とてもいい4日間のテストができた。エンジニアたちはもう今月下旬にバルセロナで行われる次のテストのために備えているよ」
さらにベルニュは「チームメートとの競争はあるけれど、同時に僕たちが間違った方向へ向かうことはできない。誰をも打ち負かしたいものだけど、チームメートは唯一僕と全く同じクルマで戦う人間だからね」と語った。