ルーベンス・バリチェロ、インディカー参戦の決断は近日中？
今シーズンのF1シートを確保できず今後の去就に注目が集まるルーベンス・バリチェロだが、インディカーへの転向が濃厚のようだ。
19年間F1ドライバーとして活躍してきた大ベテランのバリチェロ。今シーズンはついにシートを失ってしまったが、同郷の友人でバリチェロ自身も「兄弟」とさえ呼ぶトニー・カナーンの要望を受けて、先週フロリダ州でアメリカの最高峰カテゴリー、インディカーのテストに参加した。
バリチェロはセブリングで2日間かけてテストを行う予定だったが、さらに半日延長したと母国ブラジルの『O Estado de S.Paulo（オ・エスタド・ジ・サンパウロ）』紙が報じている。
しかし現時点では「これからどうなるのかは分からない」とバリチェロは『O Estado de S.Paulo（オ・エスタド・ジ・サンパウロ）』紙の記者リビオ・オリッキオに語った。
「ジミー・バッサー（今回インディカーをテストしたKVレーシングのオーナー）とも今シーズンについてまだ何も話していないんだ」
一方で、インディカーでは去年ダン・ウェルダンがレース中に亡くなるという大事故も起きており、バリチェロは妻に「オーバル（だ円形）コースは走らない」と約束したことも知られている。
「妻はここ（フロリダ）にも一緒に来ているよ。今日も僕がどんなに楽しんでいるかを見て喜び、そして僕をサポートしてくれている」
さらにバリチェロは次のようにも語り、妻との約束でインディカーへの転向の可能性が消えてしまうのではという不安も払しょくした。
「彼女はトニーと冗談を言い合うくらい楽しそうにしていたよ。僕がこんなにやる気になっているのはトニーのせいだ、なんて本人の前で言ってたんだ」
2012年のインディカーシーズンは15戦が予定され、その内4つのサーキットがオーバルコースだ。3月下旬にフロリダのセント・ピーターズバーグの市街地レースを皮切りに、最も有名なインディ500やバリチェロの母国ブラジル、サンパウロでもレースが行われる。
バリチェロは最後に、何らかの発表が近日中にあることを示唆した。
「ひとつ言えることは、僕がインディカーに参戦するのかどうかはじきにはっきりするということさ」
「まだいろいろとやらなければいけないこともある。KVレーシングだって、ドライバーがどんな人物なのかよく知りたいだろうからね」
