ジェンソン・バトン(マクラーレン)は、2011年シーズンに最終的にランキング2位となる活躍をみせたが、その成功の鍵となったのは、マクラーレンの技術メンバーたちと上手く関係を築き上げたことだった。
そう話すのは、バトンのチームメートのルイス・ハミルトンだ。自らがマクラーレンのナンバー1ドライバーだと自他ともに認めていたハミルトンだが、2011年シーズンは思わぬバトンの活躍により、その座を奪われてしまっている。
2010年にマクラーレン加入が発表された際には、わざわざハミルトンのいる「ライオンの巣」へ足を踏み入れることはないと評されたバトン。しかし、2011年シーズンはチャンピオンシップを制覇したレッドブルのセバスチャン・ベッテルに次ぐ選手権2位となり、フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼモーロに“素晴らしい”と言わしめる活躍を見せた。
一方、ハミルトンにとって2011年はサーキットの内外で荒れたシーズンとなり、最終的にバトンに43ポイント離され、ランキングも5位に終わっている。
ロンドンの『Telegraph(テレグラフ)』が、ハミルトンが今週『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に語った次の言葉を引用している。
「ジェンソンはとても速いし、彼は自分の回りに強力な技術メンバーチームを集めていた。いつだって僕は彼の前に出ていたいと思っているし、もし(思っている)逆の結果になれば、ハッピーじゃないよ」
「でも、心理的な問題なんて全然ない。彼と2012年シーズンを戦うのが楽しみだよ。ただ、それはマクラーレン次第だけどね」
メルセデスエンジンを搭載するマクラーレンにとって2011年シーズンは必ずしも理想的なスタートを切ることができなかった。非常に複雑な排気システムの導入を試みようとしていたものの、開幕戦直前にそれをあきらめるしかなかったからだ。
ハミルトンは、2012年シーズンにおいてもレッドブルのクルマが再びレースをリードしていくだろうと考えている。
「彼らを打ち負かせるかどうかは僕たちにかかっているだろう。でも、ここまでのところ、新しいマクラーレンのクルマは去年よりもかなり良くなっているように見えるよ」