2011年シーズンにフェラーリの控えドライバーを務めていたジュール・ビアンキが、2013年のF1デビューを目指し、2012年はF1チームで「重要な役割」を務めることになると語った。
22歳でフランス出身のビアンキは、F1を統括するFIA(国際自動車連盟)の会長を務めているフェラーリの元チーム代表ジャン・トッドの息子ニコラ・トッドにマネジメントを委ねている。そのビアンキについて最近、フォース・インディアのテストドライバーとして金曜日のフリー走行に出走するチャンスが与えられるのではないかという見方が出てきた。
2011年シーズンには、前年にウィリアムズを放出されたニコ・ヒュルケンベルグがフォース・インディアでその役割を務めていたが、ヒュルケンベルグは2012年にフォース・インディアの正ドライバーとしてレースに復帰することが決まっている。そのため、現時点ではフォース・インディアのテストドライバーはまだ空席となっている状態だ。
ビアンキはフランスのラジオ局『RCM』に対して、次のように語った。
「僕は(今年)F1で重要な役割にチャレンジすることになる。できる限りの情報を集め、経験を積んで、2013年にシートを獲得できるようにね。目標は、最もたくさん走行の機会を与えてくれて、(それと同時に)フェラーリとの関係も保つことを許してくれるチームを探すことだ」
ビアンキは過去2年にわたってF1への登竜門とされるGP2シリーズで戦ってきたが、2011年シーズンにおいてはわずかに1勝しかできず、ランキングも3位という成績に終わっている。さらにチャンピオンとなったロメ・グロジャン(ロータス)には36ポイントの差をつけられており、必ずしも高い評価が得られているわけではない。
しかし、ビアンキは次のように続けている。
「2012年からでもF1で走る準備は整っていると思うけれど、それはかなわない。ちょっとつらいけれど、F1というのはそういうものだからね。僕はあきらめないし、2013年には巻き返しを図るよ」